広島まほろば学習会 代表の松田 雄一様にご講演いただきました。

7月15日(水)、一般財団法人レオ財団の月例会&勉強会が行われました。
今回は、お二人の方に講演をしていただくことになりました。

お一人目は、「日本再生は、国語再生から」と題し、「広島まほろば学習会」代表の松田 雄一さんにご講演いただきました。
松田さんは広島生まれの広島育ち、広島在住の広島っ子で現在38歳です。
大学は農学部を出て、日本通運に就職後広島にUターンし学習塾の国語専任社員となりました。
サラリーマン時代から国語教育に関心を持ち、独自に活動をしていましたが、昨年NPO法人を立ち上げ本格的に活動を行なっておられます。        
「広島まほろば学習会」の理念は、「日本が昔から培ってきた教育モデルの良いところを抽出し、心を鍛え命を輝かせる教育を実践。
世の中、世界に認められ、日本を背負って立てるリーダーを育成する。」というものです。
・社会に貢献という概念を自分の活動の中に組み込める。
・日本の歴史、文化伝統をきちんと理解する。
・日本人としての使命を認識する。
の三点を教育の要諦としています。

具体的には、各地で寺子屋形式の古典の「素読会」を開催そこで子どもたちに古典の素読(文章の意味の解説や感情移入は入れない音読方法)という方法で子どもたちの脳に言葉をインプットしていきます。

大きな声で素読する子どもたちは、非常に明るく活き活きとした顔で楽しそうです。

教育の目的は、一言で言うと「自立した立派な大人」にすることです。
すなわち
1.依存することなく自活できる人(経済的に自立して生計を営めること)
2.社会に対する自分の使命を認識できる人
こういう人になることが自分に課せられていると自覚できるようになってもらえるよう育てていくことです。少なくとも15歳(義務教育の終了年代)までに。
そして、
・縦の軸:自分の国、地域の先人たちの生き方を知り、歴史を知ること。
・横の軸:世界という視点でグローバル社会を把握し、こう改革したいという想いを持つ
の2軸を持たせることです。

そのためには「感性」を豊かにすることが非常に重要です。
その方法論の一つが言葉(古典)を小さい頃からインプットしていくというものです。
言い換えればいろいろな人のいろいろな感じ方をインプットしていくということです。
戦後、国語教育はGHQによりかなりの改悪がなされました。
それを今でも引きずりながら教育現場では国語教育が行なわれています。
例えば、小学校低学年での全学習時間における国語教育の割合はフランス67%、世界平均50%以上で、その殆どが「素読」です。
しかし日本は37%で、「素読」は殆どありません。

「古典の素読」のメリットは、
昔の偉人の生き方を知ることが出来る。すなわち「本学」を学べる。
「末学」といわれる経済(金儲け)の学問の基盤に「本学」が必要ということの重要性を教えることが出来ることが最も大きなメリットです。
「本末転倒」になってはいけません。

これからも、「古典の素読」ということを中心とした国語教育を通じて、自立した人間をより多く育て、よりよい未来につなげて生きたいと思います。

この数日後に高槻市内で開催された「素読会」に実際に参加いたしました。
小さな子どもたちが大きな声で古典を素読するパワーのすごさに圧倒されました。
松田さんご講演有難うございました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA OLYMPUS DIGITAL CAMERA

Follow me!