経営実践研究会 理事長、株式会社シーエフエス 代表取締役 藤岡 俊雄 様にご講演いただきました。

『経営実践研究会が目指す世界観』

 

 

経営実践研究会 理事長、株式会社シーエフエス 代表取締役 藤岡 俊雄 様

 

2019.05.17
テーマ:ソーシャルワーク

 

19歳で創業し、約40年。
経営者として順当に成功の道を歩んできた藤岡さんが、本業を投げ打ってまで情熱を傾けるものとは?

 

“社会”と向き合おうと決めた時、それまでに営んでいた事業を辞めた。
本当にやりたい事をやる。
それは、他の事を選択しない、つまり「人生にとって価値あるチャレンジであり、最後の志事」。

 

経営を通して多くの研究をしてこられた藤岡さんが辿り着いたのは、幸福とは何かという学問である「幸福学」。
そして、それを基盤とする「共感資本社会」。
例えば、金融と共感、経済と共感など、様々なカテゴリーにおいて相互関係を築く新しい学問を創ろうとされています。

 

 

藤岡さん1

 

その中でも、長年一番疑問に思っていたのは、「これだけテクノロジーが発達し、社会が進んできたにも拘らず、なぜ会社はいつも問題や課題が増えるのか?」ということ。

 

会社は、「ハード」と「ソフト」たった2つの要素で構成されています。

「ソフト」とはつまり、人間のこと。

日本では欧米式のマネジメントを導入してきたものの、未だに精神的に病む人、自殺する人が絶えない。
そして、潰れる会社も増え続けているという現状です。
藤岡さんが辿り着いた答えは…

 

「古い地図で、新しい土地を案内しているから」
つまり、時代がどんどん変化しているのに、ずっと同じPDCAを回していたり、以前のやり方のままであるために、ギャップが生じていると指摘します。

 

それは、日本の「学問」=問いを学び自分で答えを発見する学びから、義務教育により、答え在りきで答えまで導く方法を教える「勉強」に変わったことから、我々人間が標準化・規格化されてきてしまったことにも要因があると。

 

 

大切なのは、仕組みではなく「人間の成長」「人間の進化」。
旧日本型の経営⇒欧米型の経営、更に今後は「新日本型の経営」へ。

 

AI台頭時代を迎え、やがて来る5G(第5世代通信)の世界は、我々が想像しているレベルを遥かに超えた世の中になっていきます。
しかし、AIやロボットの出現のおかげで、初めて「人間」を知る時代を迎えたと仰います。
そして、会社というものは、単に売上利益を最大化することだけが目的ではありません。
経営活動の中に、社会貢献を組み込まなくてはならないという信念の下、企業を中心とした学びと実践を行い、

社会に 「未来をつくる企業」を生み出し、持続可能な明るい社会の構築

を目指していらっしゃいます。
藤岡さん2

 

経営実践研究会での、活動事例をご紹介いただきました。

既に動いている事例として挙げていただいたのは、日本環境設計株式会社の髙尾正樹社長のお話です。

 

世界でも、ペットボトルをペットボトルに再生する技術を持っているのは、髙尾社長だけだそうです。
ペットボトルだけではありません。
オモチャはオモチャに。服は服に。

 

分子レベルまで分解する技術を使い、我々消費者が、今までは廃棄してしまっていた使用済みの製品・部品・資源を最大限に活用し、半永久的に再生・再利用し続けることが可能なのだとか。

 

その価値は、リサイクルだけに留まりません。
半永久的に再生が可能になるので、石油を使わなくて済みます。
石油を使わなくなれば、戦争やテロにつながる原因のひとつがなくなり、世界平和に一歩近づくことが出来る取組みなのです。

 

今では世界中の大手メーカーが契約し、その店頭には回収するためのBOXが設置されています。
更に、2020年に行われる東京オリンピックのメダルを全て、使われなくなった携帯電話から金属を取り出して作ることが決まっており、髙尾社長の会社がその大役を担っています。

 

藤岡さんは仰います。
「社会には様々な課題があります。個々の課題解決については、専門家や新たなアイディアをもった人に任せる。

僕の役目は、プラットフォーム作りであり、全国の共感できる人を組織すること。これが、人生を賭けてやり遂げたい志事なのですと。

 

社会と向き合うということは、生半可な覚悟でやっていけるものではない。
キレイ事で通用するようなものでは無いのだということ。
けれど、誰かが向き合わなければ、社会を変えていくことは出来ません。

 

「アナタなら、どうしますか?」
「社会と本気で向き合う覚悟が、アナタにはありますか?」と、暗黙の投げかけを沢山していただいたように感じます。
藤岡さんのご講演は、正に「学問」そのものでした。

 

◆講師プロフィール
経営実践研究会 理事長、株式会社シーエフエス 代表取締役 藤岡 俊雄
1961年 大阪府生まれ。京都育ち
2002年 株式会社シーエフエス設立 代表取締役就任。
2010年~2016年 私塾、代表世話人就任し、全国経営者460社の構築。
2011年~2016年 公益財団法人CIESF相談役就任。 
2014年~2016年 公益資本主義推進協議会を発足し、副会長就任、1年で1200社企業会員構築する。
2016年 経営実践研究会における組織創りをスタート。全国の経営者、現在約320社に学び・実践・伝播を通じ社会課題解決活動を展開。
2017年 公益財団法人みんなの夢をかなえる会、Social Management Collegeプロデューサー。
2018年 東京都いたばし倫理法人会顧問、全国日本道連盟、顧問。
2018年 一般財団法人日本総合研究所と共同研究にて、中小企業の評価基準を創り上げる
2019年 持続可能な社会を創造し、企業経営者が中心となりSSC(サステナブル・ソーシャル・カンパニー)未来創造企業を目指し活動
2019年 5月にチェジュフォーラム(アジア版ダボス会議)にて講演。6月に一般社団法人を設立予定。
◆経営実践研究会
◆株式会社シーエフエス

Follow me!