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【特別企画】カンボジア視察報告③~元政治家・教育関係者・母親としての視点で~

【特別企画】カンボジア視察報告③~元政治家・教育関係者・母親としての視点で~

 

2019.06.12
テーマ:ソーシャルワーク
 
 
 

続いて、カンボジア視察メンバーからの感想をシェアさせていただきます。

参加した21名は、元政治家・教育関係者・母親・学生など様々な立場の人で構成されました。
それぞれの人が経験してきた背景や立場・視点から、カンボジアをどう捉え、何を感じたのでしょうか?

 

前半写真

 

◆元政治家としての視点

 

1)中村哲治さん(元国会議員)

「社会システムの違いが、これだけ人生を変えるものなのか」を実感。

 

自分は日本で国会議員にもなることができたが、例えば、カンボジアの子どもとして生まれた時に、どのくらいの機会を与えられるのだろうか・・・なぜ日本で出来て、カンボジアで出来ないのか?官僚制度はどうなっているのか?賄賂ばかりで、援助があったとしても村人には届かない実情。

一方で、日本はどうなのだろうか?これだけ恵まれているという側面はあるものの、果たして私たちは子どもたちに対し、きちんとした公教育を与えられる大人になれているだろうか?ということを突き付けられたように思う。

また、中国の影響が大変強い。例えば土地収用で、全く権利を保障されないままに土地が奪われ、道路が作られてきたという実態。このようなことに対し、国際的にどのように取り組んでいくのか?も大きな課題と感じた。

 

 

2)青野剛暁さん(元東大阪市議・大阪府議、大阪維新の会立上げメンバー)

「たとえ小さな事でも、影響を与え続けていくということ」これが、一番響いた点。

 

カンボジアでまず感じたのは、会う人会う人、皆がキラキラしていること。キラキラと輝かせるのは、初めて出会う外国人である自分たちが、カンボジアの地に降り立った瞬間からエキサイティングした気持ちで接していたために、キラキラで表現してくれたのかなと感じた。

そして、ナチュラルバリューの作業場やトイレの、衛星管理が行き届いていることに感心。女性の働く環境をキレイに保つことが、病気を防ぐことにも繋がり、日本の衛生管理の質の高さを、加藤さんが教育し徹底してトレーニングしている。
小さな影響かも知れないが、そう言った現場の努力が本当に素晴らしいと感じた。自身も、帰国してから家族や仕事仲間など身近な人に、少しずつでもカンボジアで感じたことを伝え、影響を与えていきたいと考えている。
また、この視察は1回で終わらせてはいけない。何度か通い、深く理解していきたいと思う。
トイレ

 

 

◆教育関係者としての視点

 

1)辻本加平さん(元学習塾経営、子ども支援)

カンボジアの母子教育をする加藤さんと石田さん。このお二人は日本の宝であり、日本の誇り。

 

子どもたちの自己紹介には、「私は勉強が好きです」という言葉が沢山挙がっていた。教育が当たり前になっている現代日本の子どもたちに、勉強が好きと言う子が少ないことを思うと、いかに勉強をする機会を奪われているかを窺い知ることが出来た。そういう子ども達に対し、勉強する機会を与えている加藤さんや石田さん達の活動は素晴らしいと心から思った。

また、教育が行き届いていないことでの影響を、日常生活にも垣間見ることができた。道路を往来するオートバイは多いものの、ヘルメットをかぶっている人が居ない。なぜか・・・10ドル払えば助けてくれる。つまり、検挙率がゼロという社会。かつては、警察官に充分な給料が支払われていないため起きていたことだが、充分な給料が保証されている現代においても、尚変わることのない現実。人々の常識や概念を変えるのには、多くの時間を必要とするであろうが、まずは教育の機会の創出をしていく、その事の重要さを肌で感じた。

 

 

学校

 

2)吉信勝之さん(元小学校・中学校校長、大学非常勤講師)

まさに「人は人によりてのみ人となり得べし、人より教育の結果を取り除けば無とならん」

 

ポルポト政権の下、小学校の教師を中心に教育者の8割が殺害された過去。また、教育現場において、学年が上がる度に5~10%の子が退学していくという現実。

哲学者であるイマヌエル・カントの言葉に、「人は人によりてのみ人となり得べし、人より教育の結果を取り除けば無とならん」との言葉がある。カントは教育が人の全てであると言っているが、正しくそれをこの国で目の当たりにした。悲惨な歴史背景があるにも関わらず、出会うひとりひとりが、目も表情も行動もキラキラと輝いている。加藤さんと子どもたちの関わりを見ていると、先生と生徒の関係を超えた日本にはない温かさに包まれている。
しかし、どうにも表現し難く、これは実際に現地で感じるしかないと思う。それぞれの人のテーマとして、それぞれに感じるものを大事にしてもらいたいと願う。

 

 

◆母親としての視点

 

1)古賀敦子さん(3児の母、人材育成会社経営)

母親が変われば、子育てが変わる。子育てが変われば、国が変わる。

 

人材育成の仕事を通して多くの人と関わる中で、母の姿が一番の原点ではないか・・・ということを以前から痛感していた。

辛い過去・歴史を背負ったカンボジアだが、現地で感じたのは、あまりに子ども達が輝いていて、お母さんたちも幸せそうであるということ。お母さんが我が子だけではなく、全部の子どもを心から愛している。分け隔てなく皆で育てる、その環境こそが子ども達を輝かせているのではないかと感じた。

また、雨季なのに拘らず、雨が降らない。ラッキーと思っていたが、そうではなかった。諸外国の参入で土地開発が進み多くの木が伐採され、雨が降らなくなってきている。こういったことからも、全てが母親であり、道徳なのではないかと感じた。「やっていいこと。ダメなこと。」を知ること、感じること。この小さなことの積み重ねこそが、鍵なのではないか。

 
2)橘かおりさん(2児の母、レオ財団役員)

レオ財団が、明るく希望となる光を与え続けられるように、変化し続けます。

 

「なぜ、子どもたちが教育を受けることが大事なのか?それを理解して下さい。この村の未来。カンボジアの未来。そして、あなたの子どもたちの未来が変わります。今、ここで、毎日学校へ行くと約束して下さい。そして、貧困から抜け出し、自分たちの手で、より良い人生を掴みとって下さい。」

これは、チャイルドドリームの創設者であるマーク氏による、小学校セレモニーでの感動のスピーチ。私は非常に愛に溢れた、厳しいメッセージだと感じた。仕事ではなく趣味だ、とパッションをもってチャイルドドリームの活動をされているマーク氏から多くのことを学んだ。
また、今回の視察を通して、レオ財団としての今後の支援の在り方についても、感じることがあった。それは、決して自己満足になってはいけないということ。レオ財団が、明るく希望となる光を与え続けられるように、変化し続ける。

 

マークさん

 

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