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『自滅へ向かうアジアの星 日本~少子化こそ、わが国未曽有の国難だ~』【その3】ディスカッション

『自滅へ向かうアジアの星 日本~少子化こそ、わが国未曽有の国難だ~』
【その3】ディスカッション

 

2019.07.10
テーマ:政治

 

本テーマ【その3】では、本日のディスカッションテーマである、『自滅へ向かうアジアの星 日本~少子化こそ、わが国未曽有の国難だ~』(著:中村 功氏)の内容を基に、橘理事長の問題提起について、参加者のディスカッション内容を抜粋してご紹介いたします。

 

少子化対策にしても、50年100年かかる取組み。今、取り組まなければならない問題であるとわかっているのに、なぜ今やらないのか?

 

(中村氏)
それは大きな課題として捉えており、私が初当選したのが2000年。それから政権交代までの9年間に、少子化を党の方針にするために力を尽くしてきました。子ども手当を創設し、大学の学費の無償化を視野に入れ、まずは高校の授業料を無償化。このようにして、子ども達が安心して育つ環境を作らなければ、女性が子どもを産みやくすならないと感じています。

政権交代後にも一歩踏み出したものの、内外から、子育てが終わっている世代にとっては関係のない話だと多くの反対を受け、その結果落選。

自分では伝え続けていたつもりでしたが、国民には考え方が伝わっていなかったことを知り、まずは、政治家として伝えきれていなかったことを大きく反省。関心をもっていない方にどのように伝えていくのか?が、政治家として大きな課題だと感じています。

 

(青野氏)
大阪維新の会を立上げメンバーとして関与。
子育て支援などもそうですが、何かをする時にお金をどうするのか?という課題が常に付きまといます。起債をするか?増税するか?というやり方しか編み出せない中で、財源の確保をするためにどう計画し、実現していくのか?という点でも、政策が前に進みにくい要因があります。

 

青野

 

能力があり、先見性のある人材はどんどん日本を離れて行ってしまう。
これこそが本当のリスク。この課題に対し、何が出来るのか?

 

(中村氏)
政治と経済は表裏の関係です。中小企業の経営者と話す機会がある中で感じるのは、かつては政治と経済は関係ないと思われている印象が強かったが、最近では、政治への関心の高まりを感じています。

 

(理事長)
数年前から、社員に対しても自分で勉強して、きちんと選び、意思決定できる視点をもつことを訴えています。ひとりひとりが自立しない限り、民主主義なんて成り立つ訳がない。マスコミの意見を鵜呑みにするのではなく、自分なりの見識を高め、選挙に臨むこと。そういう国民が増えていくことが大事だと、社内でも教育に力を入れています。

 

(参加者)
何かが変わる!この人に任せたい!という期待感の得られる、橋本徹さんのように、出来ない理由を述べず、命がけで取り組む政治家が現れることも重要だと感じます。

 

(青野氏)
橋本徹氏が政治家になったきっかけは「怒り」からです。「これだけ税金を納めているのにも拘わらず、何ちゅう使い方しとんねん!」という思い。彼は選挙は選挙、仕事は仕事という意識のもと、議会と知事は違うということを明確にし、内部的な事情は関係なく、必要のないことをバッサリ斬り込んでいくというところが強さだと、身近で見ていて感じました。任期の4年間で、明確な目標に向かい、スケジュールを立てマネジメントし、結果を出すために戦略的にやり切ったことが、大きな成果でした。

今後、人口の減少に伴い、役所も縮小傾向になってくることはわかりきったことです。例えば、市役所の建物を職員が使用するだけの目的ではなく、ホテルとしての活用をするなど、この町を、この市をどう運営していくか?ということを、時代に合わせて柔軟に考え方を変化させていく必要を感じます。

 

(参加者)
やはり、選挙が一番の鍵だと思います。一票は権利を行使できるチャンスだと思いますが、今の選挙の在り方として感じるのは、情報が無さ過ぎるということ。例えば、最高裁で〇×をつけろと言われても、情報が無いので困る…という現状。政治に関してはマニフェストがあるが、「同じ土俵でこの問題に対して、こう考える」ということをコンパクトにまとめてあるような、一般市民にでも、立候補者ひとりひとりの考え方がわかり、投票しやすくなるような仕組みがあれば理想だと感じます。

 

(青野氏)
選挙のポスターにしても、顔と名前とスローガンしかわかりません。しかし、今のテクノロジーを駆使すれば、タッチすればそれぞれの立候補者の話していることが流れ出すような電子掲示板の仕組みは技術としては可能な話。しかし、それをやろうとすると地方自治法の縛りがあり、大きく変えることが出来ないということに直面します。今までのやり方を変えるということは大きなリスクも伴いますが、政治家自身も、そこから変えていってやろうという意志をもち、時代の変化に合わせた対応が必要です。

 

全体

 

(理事長)
立候補することによって、政策の違いを訴える機会をつくることが出来、市民にとって、選択肢がある状態をつくることに、大きな価値があると感じます。

 

(中村氏・青野氏)
無投票の状態が続くと、選択する権利さえ得られなくなってしまうのは確かに大きな問題です。
政治家として悩むところは、不利な選挙に出るという時。しかし、自分のバッジを守るのではなく、市民・国民の方に選択肢をつくるためにチャレンジすることが、私たち政治家としての使命だと思います。
無投票の状態が続いてしまうと、政治家と関わる機会が減り、ますます興味関心が薄れる状況を作ってしまうでしょう。

政治に対するものの見方を知る、考えるきっかけを得ること、そして、それを自分なりに理解し、日常的に語らうことで、周囲にも政治に対する関心の環を拡げることにも繋がるのではないでしょうか。

 

(参加者)
中小企業の社長が変われば、政治も変わっていくだろうという話がありましたが、うちの会社は、恐らく日本一投票率が高いように思うのです。
なぜか?毎回選挙がある前に、会長(当財団 橘理事長)が「自分の会社だけが良ければいいという考えでは、大変なことになる。日本がダメになったら・・・地球がダメになったら・・・」という話を社員に対して必ずしているから。政党や利害関係ではなく、選挙に行くということの本質的な目的を社長が理解し、それを社員に説いて行くということを通して、社員ひとりひとりが真の必要性を感じ、政治に対して関心を持ち、行動へと繋げる原動力になると、我が社を見ていて感じます。

 

(参加者)
日本人の精神的な成熟、自立が本当に求められている時代です。日本人には中空思想があり、中心をもたずに調和を保つという精神構造がありますが、民主主義はこの中空思想の中では育たないので、今からどう転換するか?ということが大事になってくるように思います。

 

(参加者)
民主主義というのは、頭で考えるものではなく、カラダで感じるものだと思っています。30年前に香港に赴任していた際に、天安門事件が起きました。民主主義が暴力で屈せざるを得なかった中で、香港人は、ビザを求めて様々な国の大使館へと向かっていました。この切迫感が体感です。その切迫感や緊迫感があるから何万人という人がデモクラシーに参加する。しかし、日本では危機を体感する機会がなく、今の日本の現状を危機とも捉えていない人が多いので、これは、教育で変えていくしかないと思います。

 

(参加者)
こういう機会の中でも、「みんな選挙に行こうよ」という英雄待望論しか出てこない…というくらい、この問題の難しさを感じています。選挙に行けと言われていること自体、恥ずかしいことであり、20代、30代、40代の人たちにメッセージを送りたい。「やるんやったら、アンタらやで。アンタらがやるんやったら、我々も一緒にやろうやないか」

 

(参加者)
『自滅へ向かうアジアの星 日本』を読んで、少子化に対する問題は、私自身職務を通して10年ほど前からひしひしと感じており、自滅に向かうどころか、既に自滅しているのではないか・・・と思うくらいの危機感を持っています。
政治に対する無関心が一番の原因かと思うが、中小企業が最も税率が高く、大企業の倍以上であるのにも拘わらず、なぜ、中小企業の人たちが、税制改正をサポートする場に行かないのか?
非正規の人がこれだけ多いのに、なぜ、今の非正規制度に反対する政策をアピールする立候補者が現れても、選挙に行かないのか?に大きな問題を感じています。

 

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橘理事長の問題提起をきっかけに、ここに参加するひとりひとりが、それぞれの政治に対する見方・考え方を投げかけ、語る機会となりました。

掲げた政策をいかに実現するか?ということが政治家側に問われる一方で、我々ひとりひとりが、今置かれている状況に危機感を感じ、この状況を打破するには自分が何をすべきなのか?を考える必要があるということ。

 

皆さんは、何を感じ、どう考え、行動されますか?

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